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【行政情報】オキシテトラサイクリンに係る食品健康影響評価に関する審議結果(案)についての意見・情報の募集

9月7日、内閣府食品安全委員会事務局評価第一課は標記意見・情報の募集を公表した。
締め切りは、平成28年10月6日(木)17:00必着
(案)動物用医薬品、飼料添加物及び農薬評価書オキシテトラサイクリン、クロルテトラサイクリン及びテトラサイクリン(第3版)食品安全委員会農薬専門調査会の要約の主なものは次のとおりで、ADIは毒性学的ではなく微生物学的データに基づき設定され、急性参照用量(ARfDも設定されている。
遺伝毒性試験並びに慢性毒性及び発がん性試験から、オキシテトラサイクリン、クロルテトラサイクリン及びテトラサイクリンは遺伝毒性発がん物質ではないと考えられることから、一日摂取許容量(ADI)を設定することは可能であると考えられた。
オキシテトラサイクリン、クロルテトラサイクリン及びテトラサイクリンの抗菌活性は同様であり、JECFA、EMEA及び過去の日本での評価において、安全性評価にはヒト腸内細菌叢への影響についての知見を用いる方が適切とされ、毒性学的ADIは設定されておらず、当委員会としても、同様の考え方に基づきADIを設定することとした。
微生物学的影響については、健康なヒトボランティアへのオキシテトラサイクリンの投与試験において、糞中細菌叢の組成及びオキシテトラサイクリン感受性に及ぼす影響を指標としたNOAEL2mg/ヒト/日が得られた。この試験で個体差がほとんどみられていないこと及びケモスタットシステムを用いた試験において0.025mg/kg体重/日及び0.25mg/kg体重/日相当で影響がみられなかったことから、安全係数を適用する必要はないと判断し、NOAEL2mg/ヒト/日(0.03 mg/kg 体重/日)を基に、オキシテトラサイクリン、クロルテトラサイクリン及びテトラサイクリンの微生物学的ADIは、0.03mg/kg体重/日と設定するのが適当であると考えられた。この微生物学的ADIの0.03mg/kg体重/日は、各種毒性試験結果のうち投与の影響がみられた最も低い用量及び最も小さいNOAELのいずれに対しても十分な安全域が得られていると考えられた。
以上から、オキシテトラサイクリン、クロルテトラサイクリン及びテトラサイクリンのグループADIとして0.03mg/kg 体重/日(オキシテトラサイクリン、クロルテトラサイクリン及びテトラサイクリン単独又は和として)を設定した。
オキシテトラサイクリンの単回経口投与等により生ずる可能性のある毒性影響に対する無毒性量及び最小毒性量のうち最小値は、ヒトボランティアの腸内細菌叢に対する影響試験の無毒性量2mg/ヒト/日(0.03 mg/kg体重/日)であったことから、これを根拠として、0.03 mg/kg 体重をオキシテトラサイクリンの急性参照用量(ARfD)と設定した。安全係数については、ADI の設定と同様な考え方に基づき、適用する必要はないと判断した。
なお、JECFA における評価においてもヒトボランティアの試験で得られたNOAEL(2mg/ヒト/日)に基づき、OTC、CTC及びTCのADIとして0~0.03m0.03mg/kg 体重/日(単独又は和として)が設定されている。