食肉製品製造工場施設内の衛生検査
食肉製品製造工場においては、作業施設内の微生物汚染実態を調査し、製品への汚染度や汚染経路を把握することが重要となります。微生物が空気中に浮遊して存在している状態では一般的には増殖せず、落下菌として食品に付着すれば汚染の原因となります。
大腸菌群などのグラム陰性菌は、乾燥に弱く生きたまま長時間空中を浮遊することはありません。Bacillus、カビの胞子、Micrococcusなどは乾燥に強く、空中に長く浮遊するので検出率が高いとされています。大きいカビの胞子はそれ自身で空気の動きに乗って舞い上がりますが、細菌や酵母は衣服などに付着して乾燥した菌体が繊維とともに舞い上がるか、水滴の中に含まれて空中に飛散します。
落下菌の検査は、検査結果に基づき、室内壁のカビ予防対策や空調設備、清掃方法の改善対策に役立てることができるため、清潔度評価のためのモニタリング調査として大変有効な手段です。
空中微生物検査
空中に存在する微生物の測定方法は、落下菌測定と空中浮遊菌測定の2とおりがあります。前者の方法は落下した微生物を捕集するため、浮遊微生物の定量的な測定方法ではありませんが、特別な測定装置は必要なく、操作も簡便です。後者は、エアーサンプラーを用いて空気を一定時間強制吸引することにより培地またはフィルターに捕捉する方法です。ここでは前者の測定方法を紹介します。
落下細菌数、落下真菌数の測定方法


浮遊微生物の数は、室内の空調設備の位置、風量、風量、風向き、扉の開閉状態、作業従事者の往来に影響されますので、測定場所の選定に際しては、それらを考慮する必要があります。

文責:一般社団法人 食肉科学技術研究所
事業統括部微生物部 中島誠人



