ご存じのように、ベーコン類、ハム類、プレスハム及びソーセージ(以下「ベーコン類等」という。)、熟成ハム類、熟成ソーセージ類及び熟成ベーコン類(以下「熟成ハム類等」という。)の日本農林規格(JAS)では、使用できる原料肉、原材料、そして食品添加物が規定されています。食品添加物は、「CODEX一般規格3.2の規定に適合するものであって、かつ、その使用条件は同規格3.3の規定に適合していること。」とされています。
以前は、「1.調味料 5´-イノシン酸二ナトリウム、塩化カリウム、・・・」のように、用途別に使用できる食品添加物が掲げられ、さらに「そのうち1製品に使用できるのは○種以下」といったポジティブリスト制でした。それが平成26年8月14日の改正で現在の規格になりました。
改正から8年余りが経過していますので、その改正の経緯、対応等について振り返ってみたいと思います。

日本農林規格調査会での決定

すべてのJAS案は、「日本農林規格調査会」で審議され、制定、確認、改正又は廃止が決定されます。調査会では、JASの制定等の案の妥当性を判断する際の、いわば”物差し”として「JASの制定・見直しの基準」(以下「基準」という。)を定めています。この基準は平成17年に制定され、食品添加物については「製品の特性を踏まえ、使用を必要かつ最小限とする」とされました。                 基準の制定から6年余が経過し、調査会においてさらなるJASの普及のために基準に必要な修正を加えることが審議されました。食品添加物については、食品衛生法で規制されており、これと別にJASで食品添加物を判断、指定して(JASを)普及していくのではなく、使用している食品添加物についてその使用目的等を示して「必要かつ最小限」としていることの説明を事業者がホームページ等を通じて消費者に伝えていくことを促すことが重要とされました。
審議が重ねられ、平成24年2月24日の調査会において、「遵守義務のある規格等との関係を考慮して必要な整理を行う。」、「食品添加物の使用が必要かつ最小限であるであることを消費者に伝える。」ことが基準に追加されました。
この改正を受け、JASの食品添加物は、食品添加物の使用が必要かつ最小限であることを、CODEX委員会が定めた「食品添加物の使用に関する一般原則」3.2及び3.3を引用して規定するとともに、当該情報を消費者に伝達する規定に改正されました。

CODEX一般規格3.2と使用できる食品添加物

農林水産省は、CODEX一般規格3.2の運用に当たっての考え方を、次の(1)から(3)のとおり示しました。そして、JAS認証業務に混乱を来さないようにするため、この考え方にしたがって、品目ごとに、使用可能な食品添加物の具体的な範囲等を、業務規程等に掲載するよう登録認証機関に指示しました。

農林水産省の通知を受け、食肉科研は、平成26年9月12日に使用できる食品添加物リストを業務規程に掲載しました。また、食肉科研のホームページに掲載していますのでどなたでも確認することができます。
次回は、その後業務規程に追加した食品添加物等について紹介いたします。

文責:一般社団法人 食肉科学技術研究所
専務理事 猪口由美