食品には、人体に対する食品の作用や働きの面から三つの機能があります。“第一次機能”は栄養機能とよばれるものでカロリー、タンパク質、脂肪、糖質、ビタミン等必要な栄養素を補給して生命の維持に係る機能です。“第二次機能”は嗜好・食感機能であり、色、味、香り、歯ごたえ、舌触りなど食べた時においしさを感じさせる機能です。また、おいしいものを感じるだけでなく、「変な味がする」とか「色が変わっている」など食品の腐敗や異物の有無などを見分ける上でも、この機能が重要な役割を果たしています。“第三次機能”は健康性機能・生体調節機能といわれる機能で、生体防御、体調リズムの調節、老化制御、疾患の防止、疾病の回復調節など生体を調節する機能です。
全ての食品は上記の三機能を有しています。最近は、第一、第二の機能に加えて第三機能の健康性機能すなわち人間の健康の維持と増進のための生体調節機能が重要視されています。一方で第一次機能の栄養機能では、特定の栄養素の過剰摂取による生活習慣病などの弊害が指摘されています。
生体調節機能は、体のいろいろな機能を調節する役割を持ち、病気の予防や回復などに幅広く作用します。生体調節機能は次の6つに整理されています。

食肉についてもこの生体調節機能性に関する研究が進み、食肉に含まれる成分が様々な生体調節機能を有することが明らかとなってきました。
食肉の主要成分であるタンパク質の分解物であるアミノ酸やペプチド類、脂質の主要な成分である脂肪酸、ビタミン類の成分に期待される生理機能を取りまとめましたのでご紹介します。(表1参照)
食肉はおいしい食品であるだけでなく、体の基礎をつくる良質な「タンパク質」、疲労や貧血など体の不調を整える「ビタミン・ミネラル類」、記憶力向上など脳活にも役立つ「脂質」の主要な供給源であり、健康に欠かせない栄養素が詰まった食品です。おいしいお肉を適度に食べて健康維持に繋げたいものです。
当研究所では、今回紹介した食肉中の機能性成分について依頼検査を受託しています。自社商品の訴求ポイントの探索などにぜひご活用ください。


文責:一般社団法人 食肉科学技術研究所
事業統括部理化学部 吉田由香



