当研究所ではJAS登録認証機関として12ヶ月に1回以上の頻度で不具合の顕在化と改善を図り、認証業務活動のレベル向上を目的として内部監査を実施しています。
内部監査員
内部監査を担当する者(以下「内部監査担当者」)は理事長により任命され、その中から内部監査責任者が任命されます。その資格としてJAS法だけでなく、内部監査に適用できる有効な指針であるISO19011:018などの研修(外部又は内部)を修了した者であることを要件としています。
内部監査担当者は、以下のことを遵守しなければなりません。

内部監査の進め方
JAS登録認証機関の内部監査は、書類審査、実地調査、製品検査及び審査結果を基に認証できるかどうかを判定する業務を対象にそれぞれが適切に行わられたかを確認します。
書類審査、実地調査を行う審査員、製品検査を行う製品検査員、判定業務を行う判定員がそれぞれ理事長より任命されています。
JAS登録認証申請がありましたら、任命された者のなかから、審査員、判定員が指名されますが、1つの工場における審査員と判定員は別の者です。
内部監査担当者は審査員、判定員、製品検査員の業務を監査するために認証工場を抽出しますが、延べ152ある認証工場からどのように選ぶのでしょうか。まず、新規認証工場(合併等による認証受け直しや農林物資の追加を含め)の中から選択します。そして、比較的経験の浅い審査員、判定員が関わった認証工場や臨時確認調査(施設の大幅な変更などにより実施)工場、最近では無通告調査(事前に訪問日を告げないで実施)工場などを優先します。
そのときに考慮しなければならないのは、内部監査担当者も審査員、判定員として活動していますので、自らが関わっていない認証工場を選択する、ということです。加えて、内部監査担当者も相互に業務を監査することがJAS登録認証機関として求められています。
次に製品検査の内部監査ですが、検査に使用した機械器具は必要な点検がなされているか、試薬は使用期限内のものか、内部精度管理(コラム#63でご紹介しました。)を実施し、製品検査員の検査技能が確保されていることを確認しているか、といったことを監査します。試験機関の国際規格であるISO17025としての要求事項がJAS認証機関としても求められていますので、監査の観点は厚生労働省登録検査機関と共通しています。
ISOの用語の定義によれば、検出された不適合を除去する処置を「修正」、不適合の原因を除去する処置を「是正」と言うそうです。これまで「是正」を求めたことはありません。「修正」処置を求めたときは、内容に応じて修正状況が定着しているかを確認することもあります。
コロナ禍が続き、『巣ごもり需要』のため、ハム、ソーセージのコンシューマーパックの売上は好調と聞いております。JAS製品も4月から12月までの格付数量は対前年比106.1%と好調です。一定の品質が保証されたJAS製品の需要は今後も安定的に推移すると思われます。その支えとなれるよう、より充実した内部監査によってPDCAサイクルを廻して認証業務のレベル向上を図ってまいります。

文責:一般社団法人 食肉科学技術研究所
品質保証部 柴田清弘



