5月27日の総会で木下前理事長の後任として理事長に選任されました川島俊郎です。どうぞよろしくお願いします。
食肉科研は、JAS法に基づきハム・ソーセージ・ベーコンなどにJASマークを表示する工場の認証や、食品の品質や安全性などの理化学検査や微生物試験等を主な業務としており、日頃より皆様方に大変お世話になっておりますことに心より感謝申し上げます。
私は、1983年(昭和58年)4月に農林水産省に入省し、畜産局(現畜産部)で動物衛生、畜産環境、食肉需給等の業務を経験し、2003年(平成15年)7月に消費・安全局が設置されて以降は、主に家畜の伝染病対策や畜産物の輸出入に関わる動物検疫協議等を担当しました。その後、食品の安全性に関する科学的評価を行う内閣府の食品安全委員会事務局を預かりました。このような経緯から、この度食肉科研で勤務する機会をいただいたことについて有り難く思っており、その職責を果たすことで食肉加工業界のために少しでも貢献できればと考えております。
2018年の食品衛生法の一部改正により導入されたHACCP制度が来年21年6月から、食品表示法に基づく加工食品の栄養成分表示制度は既に本年4月から、また原料原産地表示制度は22年4月から施行されることになっています。食品に関係するこうした新たな制度は、食品の安全性や品質に対する社会的な関心が一層高まっていることを反映したものであり、これに対して的確に対応することが重要な課題となっています。
国際的にはTPP11、日EU経済連携協定、日米物品貿易協定がいずれも発効し、食肉加工品についても、一定期間後の撤廃に向けた段階的な関税の引き下げが始まっており、輸入品との競争が更に激化していくと考えられます。一方、日本産農畜産物の輸出促進は政府の重要な施策に位置付けられていますが、食品産業の安定的発展の観点から、今後は食肉加工品も積極的に輸出に取り組むことが求められるのではないかと考えております。
わが国で生産されているハム・ソーセージ・ベーコン等の食肉加工品は、おいしく、高品質で安全な食品として国民の食生活に広く受け入れられていますが、こうした価値を更に追求していくことにより、輸出も含め国際競争にも十分に対抗できると信じています。
食肉科研としては、今後も国内外の動向を注視しつつ、食肉加工品の品質の向上や安全性の確保を通じた消費の拡大に貢献し、業界のお役にたてるよう努力していく所存ですので、皆様方のご指導・ご鞭撻を改めましてよろしくお願い申し上げます。

文責:一般社団法人 食肉科学技術研究所
理事長 川島俊郎