食肉加工情報2019年12月号でご報告しましたが、令和元年10月3日、4日に、食肉科研、一般社団法人 日本食肉加工協会(以下「協会」)、ハムソーセージ類公正取引協議会(以下「公取協)が合同で、会員会社の若手社員を対象とした標記勉強会を開催しました。
開催の“きっかけ”
令和2(2020)年4月の食品表示基準の完全実施(加工食品の原料原産地表示の経過措置期間は2022年3月まで)を目前に控え、社員、会員の皆さまは、その対応を進められていることと存じます。
ご承知のように、食肉製品の表示に当たっては、食品表示基準の他に、JAS規格やハム・ソーセージ類の表示に関する公正競争規約等様々なルールを理解することが大切です。当然のことながら、食肉製品は食品衛生法における成分規格、製造基準の分類を踏まえた表示が必要です。
しかしながら、社員、会員会社の、特に若手社員の方々は、自身の業務に必要なことは社内で教授されているものの、食品衛生法を踏まえた食肉製品の表示全体像を学ぶ機会が少ないということを伺いました。
そこで、3団体が協力して、この勉強会を開催することとしました。そして、参加者の方々が気兼ねなく質問ができる雰囲気づくりのために、少人数制(定員20名)でスタートすることとしました。
食肉製品の規格基準及び製造基準
規格基準や製造基準の説明には、次のようなことを織り交ぜてお話しました。法律の世界の話は少々難しいところもありますが、皆さん熱心に耳を傾けてくださいました。答えは最終頁に!

食品表示基準、ハム・ソーセージ類の表示に関する公正競争規約など
食品表示基準については、公取協が発行した「食肉製品表示ブック」(基準及び通知編、Q&A編)を使って、名称、原材料表示のルールを説明した後、アレルギー性物質を含む食品の表示、原料原産地表示、栄養成分表示などを説明し、他に、食肉等の生鮮食品の表示についても概要説明しました。食品表示基準そのものが大変ボリュームが大きいので、どこに何が示されているのかを解説するのに、テキストを行ったり来たりして、時間がかかってしまいました。表示の具体例を提示した方が理解し易かったのではないか、というのが反省点です。
公取協からは、景品表示法の目的や、「不当表示」とは何か、平成28年4月に課徴金制度が導入されたことなどを説明しました。規約と景品表示法の関係を理解していただく良い機会だったと思います。
そして、ハム・ソーセージ類の表示に関する公正競争規約と施行規則については、本年6月に解説の一部を変更しましたので、その点も説明しました。
ハム・ソーセージ類のJAS規格については、食品表示基準とほぼ共通である「定義」を中心に解説しましたので、理解を深めていただけたと思います。
グループ演習と表示の間違い探し
最後に、この勉強会の『おさらい』として、原材料配合規格書をお配りし、グループになって原材料表示を作成していただきました。この場合、初めに、すべての原材料を食品と添加物に分けて、それぞれ配合割合の高いものから順に並べていく、ということになりますが、「糖類」や「結着材料」で括る原材料はどれか、というのも見逃してはいけません。そして、表示の間違い探しなどにも取り組んでいただきました。一括表示だけでなく、強調表示がある表示について、「間違いは5つあります。それを見つけてください。」というものでしたが、答え合わせをしたときに、「あと1つ見つからなかった、残念」という声が聞かれました。積極的に取り組んでいただき、我々としても嬉しく感じました。
初めての開催ということもあり、至らない点も多々あったと思いますが、参加者の皆さまのお陰でスムーズに進行できましたこと、改めてお礼申し上げます。
有り難いことに、追加開催のご要望をいただきましたので、2020年2月に第2回を開催することとなりました(申込みは締め切りました)。この勉強会が、少しでも社員、会員の皆様のお役に立てば幸いです。

文責:一般社団法人 食肉科学技術研究所
専務理事 猪口由美



