皆様ご存知のように、当研究所は厚生労働大臣に認可を受けた登録検査機関です。登録検査機関は検査を行う「製品検査部門」と、検査を支える「信頼性確保部門」の両輪で成り立っています。厚生労働省課長通知では検査の保証のために、「信頼性確保部門」が「製品検査部門」を点検することが求められています。
内部点検年間計画
「信頼性確保部門」は、「製品検査部門」と協議して、内部点検年間計画を作成し、次のように年間を通じて様々な観点で点検します。その一部を紹介します。

【①試験品の取扱い、②製品検査の実施(検査立会い)】
試験品の採取(保税倉庫まで取りに行く)から、検査、成績書の発行、保管までを点検します。試験品の採取では、検査項目毎に開梱する箱の数や採取重量が異なるので、正しく採取したか、衛生的に扱われたかなどがポイントになります。検査は、試料の調製から始まり、責任者による結果確認まで各工程が作業書通り行われたか、検査機器は日常点検を行った上で使用されたかなどを、検査の現場に立ち会って確認します。
【④試薬等の管理】
細菌学検査用の培地や理化学検査で使用する標準物質は、購入したらリストに追加して、容器には入手年月日、保管場所や使用期限を記入した管理シールを貼付することになっていますので、その通り行われたかを点検します。期限切れの培地や試薬が使用されていないかも重要な点検ポイントです。
【⑥施設設備の管理】
施設設備については、適切な検査が実施できる環境が維持されているかを点検します。有機溶剤を使用する検査項目もありますので、換気が十分に行われているか、検査用器具の洗浄に適切な洗浄剤が使用されているかなどを確認します。また、清掃、整理整頓の実施状況については記録だけではなく現場確認も行っています。細菌室は定期的に落下細菌数を測定して必要な清浄度の維持確認をすることにしていますので、それが適切に実行されているかを点検します。
【⑧精度管理】
「製品検査部門」では定期的に検査員の技能を評価しています。検査する者だけではなく、受付や成績書を発行する者も対象です。「信頼性確保部門」では計画通り行われているか、正しく行われているか、評価されているかを点検します。検査結果を保証するためには欠かせない活動です。
【⑨外部精度管理】
検査技術のレベル、精度及び手法の確認を目的として、外部機関が行う技能試験に参加しています。計画通り行われたか、検査が作業書通りであったかについて点検しています。「信頼性確保部門」では、通知される評価結果を精査し、「製品検査部門」に改善等を指示することがあります。
ご紹介したように、「信頼性確保部門」は「製品検査部門」の活動が適切に行われているかを常に点検することによって、検査の信頼性を確保するよう努めています。不具合が発見されたときは、改善後に再び点検して、改善内容が定着していることを確認することも「信頼性確保部門」の役割です。
当研究所の所訓(会社でいう社訓)では、「試験検査において、真の値を追求します。」、「試験検査結果を、お客様に正確に確実にお届けいたします。」と掲げています。これからも安心して検査をご依頼いただけるよう、「製品検査部門」、「信頼性確保部門」が一体となって、所訓の実現に努力してまいります。

文責:一般社団法人 食肉科学技術研究所
品質保証部 柴田清弘



