食肉製品を製造されている食肉科研の社員(会員)の皆様は、製品の品質管理の確認のため日々検査を行っていることと思います。企業の規模に関わらず、検査部門の担当者は、前任者から引き継いだ検査方法によって検査しているケースが多く、そのやり方が適切かどうかを確認する機会がほとんどないことを不安に思われている方も多いとの意見も聞かれました。そこで我々は、当施設内で、微生物検査では、純菌を用いて公定法に従った検査方法により陽性の性状確認等の研修を行い、亜硝酸根検査では、亜硝酸イオンの回収率を高めるポイント等の研修を2017(平成28)年より実施しております。
今回のコラムでは、昨年度実施した技術研修会参加者の方からいただいた意見、感想をご報告いたします。

研修スケジュール

初日の午前は微生物検査及び亜硝酸根検査の座学です。使用する機器類、ガラス器具類の説明、微生物検査では食肉製品の試験法(公定法)に従いE.coli、黄色ブドウ球菌、サルモネラ属菌、クロストリジウム属菌、大腸菌群及び芽胞菌検査方法の説明をし、亜硝酸根検査では亜硝酸ナトリウムの使用目的、発色のメカニズム及び検査工程におけるポイントを説明します。午後は細菌室に入り、生菌数、E.coli、黄色ブドウ球菌、サルモネラ属菌、大腸菌群の検査実習を始めます。
2日目はカビに関する座学を30分行います。身近に存在しているカビですが以外に知らないカビの生態等について学びます。その後、細菌室で昨日培養した検査結果を確認します。菌によっては教科書通りの所見に見えないものもありますが、このような場合の見極め方等をお伝えします。本来二日間で結果が得られない検査については、予め用意した陽性結果を基に次の工程へ進めて行き二日間で検査を終了させます。疑わしい菌と陽性菌の違いなどは都度説明するので、皆さん写真に収められています。午後は亜硝酸根検査の実習です。亜硝酸イオンの回収率を高めるための適切なホモジナイズ時間の設定、適切な除たん白作業、呈色のための適切な反応時間等について「カンどころ」をお伝えします。

受講者からのご意見・ご感想

受講生の方々から次のような感想をいただきました。


施設の都合でこの実技研修会は最大で6名までしか受け入れることができませんが、その分充実した研修になると思います。日常の品質管理における新人検査担当者の技量レベル向上や研修会参加者同士の情報交換のための人脈づくりにもこの実技研修会をお役立ていただければと思います。

文責:一般社団法人 食肉科学技術研究所
事業統括部微生物部 中島誠人